毎年、雪が積もる地域に住んでる方々は、冬になるとスタッドレスに履き替えるのが常識ですね。でもたまにしか雪が積もらない地域だと、スタッドレスに換装するのは手間も時間も掛かるし悩ましい問題だと思います。
首都圏でも時々積雪に見舞われることがあったり、夏タイヤでスキー場へ行くのに高速下りたら雪道になってたなんてこともありますよね。
スタッドレスを買うにもお金が掛かるし、冬が過ぎて夏タイヤに替えた時に保管場所にも困るなあと、悩む人も多いのではないでしょうか。
そんな、たま~にスタッドレスが必要と考えてる人に、簡単に脱着ができ、軽くて持ち運びにも便利な布製タイヤチェーンの「オートソック」は役立つアイテムだと思います。
でも布製のタイヤチェーンでも大丈夫なのかと疑問も湧きますよね。そこで「オートソック」について調べてみました。
目次
布製タイヤチェーン「オートソック」は北欧ノルウェーが発祥の地!
「アナと雪の女王」モデルになった海洋都市ベルゲンがあるノルウェーで1998年に誕生し、日本にも2003年に初上陸しています。
その他、ノルウェーのお隣のスウェーデンをはじめ、デンマーク、フィンランド、アイスランド等々50か国以上で販売されていて、その活躍ぶりがうかがえます。
多くの国で20年以上も販売され続けている「オートソック」。布製といえど侮れない実力を持っているようです。
タイヤを被せるようにするだけで簡単に装着できる優れモノ!
金属チェーンはもとよりゴム製チェーンでさえ、着脱は面倒で大変な作業。でもオートソックなら、装着はタイヤを袋で被せるようにするだけという簡単さ。
タイヤ全体に被せるために、まず上半分をタイヤにかぶせて、その状態でクルマを少しだけ動かしてタイヤを回転させ残り半分を装着します。たったのこれだけ。
サイズが大きく違っていなければ、特に締付け作業も不要だそう。
これなら初めて装着する時や運転初心者でも心配なさそうです。
しかも重量が左右あわせても1kg未満となっていますから、女性やお年寄りでも簡単に出来そうですね。
そもそも、布製のチェーンを開発した理由が、チェーン脱着の困難さを解決するということから、この簡単さはなるほど納得です。
国土交通省のチェーン規制に適合され、チェーン規制区間もOKに
2018年12月にチェーン規制が法改正されて、スタッドレスタイヤでもチェーンを装着しないといけないチェーン規制区間で、布製タイヤチェーンでも走行が可能になりました。
スタッドレスを履いていても通れない区間があるとは知りませんでしたが、そんな状態の雪道で側道にクルマを停め、簡単に装着できるオートソックはかなり重宝するのではないでしょうか。
それが夜間ともなれば、極寒の中でのチェーン装着作業は困難を極めると思います。タイヤハウスに手を突っ込みながらの作業なら、軽さ抜群のオートソックが簡単に作業が済みそうです。
非降雪地域のみならず降雪地域の方でも、いざという時に軽くて便利なオートソックをクルマに積んでおくのは、いざという時にきっと安心ですよ。
オートソックの寿命はどのくらい?洗濯して繰り返し使える?
開発者によれば「雪上での推奨速度域は50km/hまでで、試験では150kmを走っても使い方によっては200km程度は走行可能」とのこと。布製だけに雪のないところでもそのまま走ってしまいそうですが、体験者の話では「乾燥路でも50km程度は十分耐えて走ってくれた」そうです。また、「オーストラリアの試験条件に舗装路を100km以上走行した後でも効果を維持できないとダメというのがあり、それを満足させているので大丈夫」(開発者)とも話していました。加えて、布製であることで汚れたら洗濯機で洗うこともできるという点も見逃せません。洗った後は十分に乾かせば繰り返し何度でも使えるとのことでした。
引用元:GetNaviwebより
150キロも走れるなら、当然チェーン規制区間も通過できますし、日常で突然積雪になっても夏用タイヤに装着して目的地までの往復も難しくなさそうです。
洗濯機で洗えて、繰り返し使えるのはありがたいですね。この辺りは布製ならではの長所と
言えますね。
布製だから当然錆びない。袋に入れっぱなしでトランクに積んで、年数がたっても劣化もなく、極端に破れない限りは使い続けることが出来るそうである。
引用元:responseより
畳んでおけば場所も取らないですし、破れない限り数年も持ってくれるのはコスパも高いですね。ただし極端に破れない限りは使い続けられるとありますが、破れた箇所から黒い裏地が見えて来たら寿命だそうです。
注意点としてはどういったものがあるのか
これまでオートソックの良い点ばかりを挙げて来ましたが、注意すべき点もあります。
幾つかご紹介しますので、参考になさってください。
緊急用として考慮しておく
上記で、タイヤチェーンの脱着を軽減するために開発されたと書きました。もちろん、その目標は達成されていますが、走行距離を見る限り常時使用できる距離ではないため、スタッドレスの代わりに長時間使用したり、基準を超えての長距離走行には向いていません。
オートソックは、突然の積雪やチェーン規制が発令された区間といった限られた範囲での使用がベストでしょう。
夏タイヤでスキー場へ行くお供としても最適かと思いますが、何度も使用した場合はその都度オートソックの状態を確認すべきだと思います。
オートソックが使えない路面状況もある
それは、雪がシャーベット状に柔らかくなってしまった状態の道。積もり立てや雪が踏み固められた路面だと問題なく走れるが、水分を多く含んでしまった雪道では、雪がオートソックにまとわり付いてしまうのが原因で滑りやすくなるという報告が、幾つか散見されました。
そこは判断が難しいかもしれませんが、頭の隅に置いておいて雪解けの状態を見て使用を検討してください。
布製チェーンならではの欠点もあり
布製であるということで、舗装路を走行するのはオススメ出来ません。タイヤチェーン区間が終了したら外すのが無難です。
また、乱暴に運転するのも耐久性が早く落ちる原因となるでしょう。まあ、布製ということを意識していればおのずと分かることですね。
まとめ
ノルウェー生まれのオートソック、いかがでしたか。非積雪地域の方でたまに降る雪への対策として、スキー場へ夏タイヤで行きたい方向けに、軽くてかさばらずクルマに載せておきやすい便利さはとても魅力的ですよね。
また、普段はスタッドレスを装備されてる方にも、突然のドカ雪からの緊急脱出用やタイヤチェーン規制区間へのエマージェンシー用に、いざという時の為にとても役立つと思いますよ。雪に慣れていても、いつ何時緊急事態になるか分かりませんからね。
最後に、とても心強い参考事例として、JAFにも活用されてる実績もあることを付け加えておきます。